赤丸ポスト誕生

下関南部町郵便局庁舎

発明家 俵屋高七

俵屋高七は、1854年(安政元年)島根県に生まれ、下関南部町で器用な手先を活かし指物師として活躍した。
1888年(明治21年)に木製の煙草自動販売機を発明。1901年(明治34年)、俵屋式柱箱と呼ばれた最初の赤い鉄製の丸ポストを考案。赤丸ポストは瞬く間に全国に広がり、各郵便局に設置され、明治時代の象徴のひとつとなった。
1904年(明治37年)自動郵便切手販売機を発明。1910年(明治43年)俵屋式郵便雑貨自動販売機を発明するなど、明治の郵便事業にとって後世まで記憶される仕事を残した。

建物外観

建物外観   

エントランス

俵屋式柱箱    

レトロな郵便局舎

ぴったり1900年に建設された現存最古の郵便局舎。煉瓦造2階建、瓦葺、建築面積477㎡の本格的ルネサンス様式の建築。設計は逓信省(ていしん)技師の三橋四郎。

外壁

外壁は煉瓦造り、モルタル仕上げ

1階窓は半円アーチ、2階窓はギリシャ風の古典主義を極めてシンプルに表した外観が印象的。アーチ型のエントランスの上部にアーチのペディメント(出入り口や窓の上部に取り付けられた三角形の部分)が設けられている。
コの字型の中庭を有し、建物の形が正面から見ても、上から見ても左右対称のルネサンス様式。

エントランス

エントランス  

煉瓦の厚さ60cm 煉瓦の厚さ60cm

2001年(平成13年)には国の登録有形文化財建造物に登録。現在、建物1階の西側がカフェ、1階南西隅に資料展示コーナーが設けられ、市民の憩いの場となっている。